こんにちは、ちーちゃんです。
「ツアーナース」って聞いたことありますか?
時は2022年、コロナがやや落ち着いて、人々が旅行に行き始めた頃、ツアーナースの需要が急増しました(ちーちゃん調べ)
興味本位でやってみたのでレポします。
そもそもツアーナースとはなんぞや
ツアーナースとは?
企業や学校などの旅行、研修などに付き添いで参加し、参加者の体調管理や、ケガ、体調不良者が発生したら対応する看護師のことです。
基本、単発で募集がかかります。求人が出たら、日程を確認して、行けるかどうかチェックします。万が一キャンセルしたら、2泊3日など数日にわたる求人のため、代打のスタッフがなかなか見つからず、派遣会社&その学校や企業に多大な迷惑がかかります。その結果、次回から求人を紹介してくれなくなります。そのため、死なない限り絶対に参加できる日程のみに応募しましょう。
わたしが使ったのはここの派遣会社です。
コロナ時代のワクチンバイト、コールセンターでも大変お世話になりました。連絡も早いし、電話対応も丁寧なので、不快な思いをしたことはありません。まずは登録だけでもしてみましょう。
実際のスケジュール
愛知県内の某離島への1泊2日の課外研修と、
広島・大阪・USJへの2泊3日の修学旅行に参加しました。
7:30 学校集合
どちらも自宅からは、自宅からは始発に乗っても間に合わない程度の距離の場所だったので、旅行会社が前泊のホテルを用意してくれました(もちろん費用は向こう持ち)添乗員さんも同じホテルに泊まっていて、朝一緒にタクシーに乗って学校に行きました。
学校での朝の打ち合わせ時に、旅行のしおり(日程の詳細)と、当日の動き方が乗ったスケジュール表、保健の先生から救急セット(わりかし大きく荷物になるが、実際の中身はは大したものが入ってない)を渡されて、滞在中ずっと持っていました。あと生徒の名簿(既往歴とか特記事項があれば記載されている)という爆裂個人情報ファイルも渡されました。
このとき驚いたのは、不登校で参加しない、と書かれた生徒の多いことです。各クラスで最低1人、多いと3人くらい欠席でした。自分らの時は、こういうイベントに不参加の子ってあんまりいなかった気がしたので(‘_’)時代の流れでしょうか。
出発
バス内では酔い止めが効き過ぎたのか記憶がありません。(すみません)先生たちも皆さん閉眼されていました。
新幹線に乗った時は、隣が校長先生( ゚Д゚)だったので、さすがに世間話をしなければなりませんでした。
実際に対応した例
ケース1 食べ過ぎて腹痛
これは言わずもがなですね。こういう学校イベント系は、食事がバイキング形式になるので、どうしても食べ過ぎてしまいがちです。この時は、この生徒が日頃から腹痛を起こしがちだったらしく、持参の漢方を内服し終了。
ケース2 USJで熱中症、嘔吐
この時は6月でしたが、結構暑い日でした。アトラクションに並んでいる間に、気持ち悪くなってしまったようです。この時、同じ班の子がナイスプレーで、近くにいた一般のゲストに声をかけて、携帯を借りて担任の先生に電話をかけていたことです👏(修学旅行は自分の携帯持ち込み禁止)そのため、すぐに駆けつけることができました。救護室で休んだのち回復。しかしこの令和デジタル社会で、生徒も当たり前に自分のスマホを持ってるだろうに、スマホ持ち込み不可って結構リスキーだなと思った瞬間でした。
ケース3 魚つかみ取りで切り傷
地元の漁師協力のもと、波打ち際で、漁師が放った魚を捕まえて、その魚を夕食に食べるというキャッチアンドリリースアンドイートイベントが行われました。その最中、足を何か尖ったもので負傷。近くの飲食店の蛇口を借りて、傷を洗い流して絆創膏を貼付。
ケース4 目が充血、涙が止まらない
朝から泣いている子と相談。これはどうすることもできなかったので、最終日の朝だったため、学校に戻ったあと眼科を受診してもらうことになる。離島に眼科はありません。
ケース5 虫刺され?によるかゆみと腫脹
足首の辺りに発赤が見られる。たぶん虫刺され。わたしもよく痒くなりがちなので、持参していた私物の市販ユースキンリカAを塗布して終了。(念のため、担任の先生が保護者に電話して許可を得てから塗布しました。最近はコンプラが厳しい。)
やってよかった!ツアーナースのメリット
- 医療行為は(ほぼ)ゼロなのでそこまで気負わなくても良い
- 言わずもがな、タダで旅行に行けて給料までもらえる
- なんならプラスで食事代までくれる
- 生徒たちと仲良くなれる
- 久しぶりに青春っぽいイベントに参加できる
タダ旅行って最高ですよね。しかも給料までもらえるという。基本的に健康で元気な生徒たちが参加しているので、よっぽど大きなことは起こりません。さすがに意識消失とかなったら救急車を呼ぶだけのお仕事です。そんな重大なことは起きなかったのでよかったです。
以前聞いた話では、バス乗車中にてんかんの発作が起こり、シートベルトをしたままだったため鎖骨が折れたという恐ろしエピソードがあったらしいので侮れません。
生徒から「かわいいお姉さん」などど呼ばれて調子に乗る。
USJでは、「看護師さん自由に回ってきてアトラクションも乗ってきていいよ」と言ってくれましたが、さすがに並んでいるときに呼ばれたりしたら困るし、一人で絶叫系に乗る気にもならなかったので、当時ホットなスポットだったマリオのエリアでひとり写真撮影に励んでいました。
広島では、平和記念資料館に行けるのを個人的にめちゃくちゃ楽しみにしていたので、生徒に紛れて展示物を一つ一つしっかり見てました。後からスケジュール表に「看護師:生徒が観覧中、資料館出口で待機」となっていたことに気づき焦りました。苦笑 何事もなくてよかったです。
これは正直辛かった…デメリット
- 基本アウェイ
- 当たり障りない世間話スキルが必要
- 離島の時の旅館宿泊時は、初対面のもう1人の看護師と同室イベント発生
- しかもその看護師が全然動かない
- 拘束時間がとにかく長い
- 疲れた
- 疲れた
- とにかく疲れた
生徒たちが就寝後、23時くらいまで、先生たちは集まって当日の反省や、明日の流れなどの確認の話し合いにも看護師は参加しなければいけません。特に意見を言うわけではないですが、先生から何か振られたら、お得意の当たり障りない意見を短時間で述べる必要があります。
朝は7時から夜は日付が変わるころまで拘束されているので、時給に換算したらやばいです。時給に換算してはいけません。ここには「経験を積む」という、尊いことをしているんだと自分に言い聞かせて眠りにつきます。
離島の時は、10クラスあるマンモス校だったので、看護師がもう一人いましたが、その人がまあ動かない動かない。「看護師さーん」と呼ばれても、その人が全然動こうとしないから、全部自分が対応することになりました。正直猫ミームのはぁ?猫状態でした。
おまけに、離島では民宿に1泊したのですが、その人と同室で寝る羽目になりました涙 私はどこでも秒で寝れるタイプなので、初対面の人と一緒の部屋で寝るの嫌だなーと思って横になった10秒後には記憶がありませんが、神経質なタイプの方にはきついかもしれません。
帰りはバスで学校まで向かっていたのですが、途中で事故渋滞にはまり、18時には学校に到着する予定でしたが、20時過ぎになるという。。。帰校後のミーティング中も時計が気になってしかたなく、終電に間に合わなくなるのですみませんと旅行会社の人がうまいこと切り上げてくれました。
楽しかったけど本当に、慣れない場所で気を遣いまくって、体力的にも、精神的にも疲れ果て、翌日は家で一日中臥床していました。
ツアーナースをやってみて総じて
これで2回ツアーナースをそつなくこなしたので、ありがたいことに、派遣会社から、個人的に、これどうですかと地元の高校の修学旅行のツアーナース求人を紹介してくれたりしました。
結局その後は、予定が合わずできなかったんですが。。。
当たり前ですが、初対面なので、所詮我々は外部の人間です。社会的マナーが守れ、当たり障りなく行動できればまあ行けると思います。あとはとにかく余計なことを言わない。生徒たちが安全に楽しめるように生温かい目で見守ることが大切です。
よかれと思って余計なことをせず、頼まれた時に動くようにした方がいいと思います。
今回はなかったのでよかったんですが、本当に大きなことが起こった場合、落ち着いて冷静に行動できる心構えも必要です。
普段、病院で働いていては絶対に体験できないので、社会勉強になってよかったです。
少しでも、ツアーナースをやってみたい人の参考になればうれしいです。それではまた!